虹の彼方/ISBN:4620107018/張競

これ、そんなに良いかなぁ。毎日に連載されているのを、たまーに見ていたときには、そんな風に思っていた。
すくなくとも評者が

近代小説において、家族が恋愛の障碍であったとすれば、今日では社会化された存在としての「自分」が恋愛の障碍になった。むろん、人間が社会化された存在であることは今日に始まったわけではない。だが、たとえば近代の場合、個人と家族のあいだの緊張関係はこの問題を覆い隠した。しかし、社会が高度にネットワーク化された今日、人間は社会化された存在としての自分と、個人的感情の持ち主としての自分に引き裂かれている。

などと大上段に言うほどの話ではないような作品の気がする。
評自体で言われていることには反対はしないけどね。