謎解き

denipuni2005-05-08

謎とき『罪と罰』 (新潮選書)を読み始める。噂に違わず面白い。
『あれはどこで?』ラスコーリニコフは先へ歩きながら考えた。『どこで読んだんだっけ?なんでも死刑を宣告された男が、死の一時間前に言ったとか、考えたとか言うんだった。もしどこか高い岸壁の上で、絶壁と、大洋と、永遠の闇と、永遠の孤独と、永遠の嵐に囲まれて生きなければならないとしても、そしてその1アルシン四方の場所に一生涯、千年も万年も永久に立ちつづけなければならないとしても、それでも今死んでしまうよりは、そうやって生きつづけたほうがいい、と言うんだった。なんとか生きていたい、生きて、生きていたい!どんな生き方でもいいから、生きていたい!・・・なんという真実だろう!ああなんという真実の声だろう!人間は卑劣な存在だ!だが、だからといって、人間を卑劣と呼ぶやつも、やはり卑劣なんだ』
 研辰の打たれの守山と通じる部分を感じた。見てすぐに読んだからかもしれないが。