五月大歌舞伎(18代目勘三郎襲名披露)

鷺娘。気合いが入ったいいもの。
白(花嫁姿)から赤に変わる時には、半襟がピンクだが、帯締めは白から赤。帯も黒一色から模様のあるものに変える。最初の登場時に鷺であることを示す動きでも、微小な動きであるにもかかわらず、みな食い入るように、ストップモーションであるかのように拡大されて見入っていた。あまりに美しい動きに、周囲にふらす雪さえ、玉三郎が自在に降らせているかのように思えた。
途中の三味線の演奏時には、いつもはうるさく感じる拍手がおきず、みな舞台にぐぁしっと見入る様子であった。
紫からピンク、赤、白と変わる後半も素晴らしい。このときの半襟は真っ赤。
終了後観客がつんのめるのが見てとれた。
研辰の討たれ
終演後、野田さんによる挨拶あり。現在の芝居を襲名に選ぶ勘三郎の心意気は感じられた。
立ち上がる人(スタンディングオベーション?)もあり、初日らしくよい幕開けとなった。